2010.02.02 *Tue
Secret Garden14
二人の兵士は塔の地下にある広間の重い扉を閉め、踵を返すと
廊下に置いてあったランプを持って、ゆっくりと階段の方へ
移動をしながら話し始めた。
「一応城にも報告はした方がいいだろうか」
「いや、そこまでの必要はないだろう。所持品も問題無しだし、
場所は地下だ。仮に脱走するのにどこかに穴を掘るとしても、
この塔の周囲は硬い岩盤だから、火薬で爆破でもしない限り抜け
道なんて作るのは無理だろう。手作業で掘ったとしたら、それこそ
何年かかるかわからないし、それだったら手がマメだらけになって
るはずだから、手を見ればすぐに判る。あの3人のようにマメひと
つない手ではないさ」
「そうだよな。それにあの格好・・・普通脱走するのにドレスやら
正装やらなんて着ないよな。普段着てるものの方が断然動きやすいし」
「うむ。常識ある人ならば、もっと動きやすくて闇に溶け込めるような色の
服を着るだろう」
「うんうん、常識ある人なら・・・・」
そう口にした兵士達の脳裏にチラリとシェリルの顔が浮かぶ・・・。
「・・・やっぱり一応報告だけしておくか」
「・・・そうだな」
二人は顔を合わせると大きくため息を吐いた。
あの3人を見張り、脱走や妙な真似をさせないこと。
外部から不審者が侵入するのを防ぐこと。
それが塔の見張りとしての仕事だ。
だが、何かが心に躊躇いを生む。
デイジー女王のことは国中みんなが敬愛している。
別に悪政を強いるわけでもなく、国を愛し大事にしている素晴ら
しい女王。
だが罪のないジョーカーやシェリルを死んだように見せかけ、
陰で幽閉している女王。
偽りの葬儀が行われた時には、国民はそれは深く嘆き悲しんだ。
先代のグレイス女王の逝去から立て続けの悲しみ・・・国民に
愛されていた愛らしい小さな兄妹の死。
そのせいで国は一時期重く沈んでいたが現女王がとても頑張った
おかげで国は明るい笑顔を取り戻していた。
その懸命な姿勢が高く評価されたおかげで、国内には一度だって
内乱が起こったり、女王に反旗を翻す等という者はでなかった。
もしそこで、あの二人がそのまま暮らしていたとしたら・・・
現在この国はおそらく荒れていたかもしれない・・・。
息子に国を譲りたい一心のデイジー女王、先女王の忘れ形見の
王位継承権第一位と第二位をもつ二人。
そこに派閥が生まれ、争いの元となるのは誰が考えても理解
できるだろう。
そうなっていけば戦がおこり、この国はどんどん荒廃していって
しまうだろうことはとても安易に想像がつく。
もちろんデイジー女王の中にもその恐怖は心底あったので、
そうなる前にと偽の兄妹死去を結論として出したのだ。
おかげで今、国民はあの二人がここでどんな生活をしているの
かも知らず、憂うこともなく、幸せにくらせている。
それはここを衛る兵士達にとっても喜ばしいこと・・・。
けれど・・・自分達は真実を知っている。
国民が笑えるようになった陰で、この幽閉された塔のなかで
ひっそりと咲く2つの薔薇を。
簡単に言ってしまえば、自分達だってみんなの幸せの為だから
・・・と自分に言い聞かせて塔の中に隠される重大な秘密を隠蔽
する手伝いをしているようなものだから、今更女王を裏切って、
国を荒らして・・・などという行為はできようはずがない。
それでもあの二人に触れるたびに、神に祈りたい気分になってくるのだ。
「なぁ・・・知ってるか?」
「ん?」
先に階段を上り始めた兵士が顔をまっすぐに前方へ向けたまま、
声を潜めて呟いた。
「ジョーカー様もシェリル様も・・・必要以上に俺達に関わって
こない理由」
「人見知り・・・とかじゃないよな」
「Gさんに前にちらっと聞いたことがあってさ、『あのお二方は
「自分達にもし兵士さんたちが必要以上に関わってしまって、
女王の怒りをかうことがあってはいけない」ととても心配して
おられるのです。だからどうぞ、懐かないご様子のお二人をお嫌い
にならないでさしあげてください』ってさ・・・・」
「そっか・・・・窮地に立たされても、優しさを忘れない方たちなんだな」
「「・・・・・・」」
黙り込んだ二人の兵士。
恐らく胸中は非常に似た感情が渦を巻いているだろう。
「・・・なぁ、アルフ」
「どうしたヴェタ?珍しくその名前で呼ぶなんて」
「俺教会の神父の前では話すことができない懺悔があるんだ。
今ここで懺悔してもいいかな」
「・・・それを俺に聞けと?」
「お前にしか言えない懺悔なんだ」
「・・・しょうがねぇな・・・。言ってみなその懺悔ってやつを」
アルフと呼ばれた兵士が近くの壁に凭れ掛かり目を閉じるとヴェタ
と呼ばれた兵士が床に膝をつき、手を胸の前で組むと、口を開いた。
「俺はもうここまで善悪の区別をつけれないままに、この仕事を請け
負ってやってきたが、本心を今いっても許されるのなら・・・・
あの優しく悲しい兄妹と、それをずっと陰ながら傍について守ってきた
Gさまにも・・・逃げる場所があるのなら、いっそ無事に逃げてほしいと
思っている・・・・これが本心だ」
「・・・・・」
「すまんな、こんな懺悔をきかせてしまって。もう絶対口にはしないから、
君の胸の内にしまっておいてくれ」
「ああ、そんな心配はいらんぞ。・・・実は俺もお前と同じ気持ちで今まで
ずっとこの塔を衛る兵士をしていたんだ」
「!?なんだ、お前も同じ気持ちだったのか」
「・・・・かといって俺らが手引きをするわけにはいかないがな」
「・・・お城に知らせには行こう。ただしもう深夜なので緊急の伝書鳩は
使えない。見回りの兵士も今夜は城に借り出されていて、そいつらが戻る
までは俺とお前の二人だけしかいない。こういう場合にはどうするんだっけ?
マニュアルでは」
「確か、緊急以外のことであれば交代の要員が到着するまでは、そのまま
待機せよ。だったよな」
「んじゃ急ぐこともないってことだから、とりあえず伝書鳩だけとばして
おけば問題ないだろう。まぁ・・・夜だから着くのは朝になると思うが」
二人で段取りを気にしつつ、ニヤリと笑いあう。
「今日仕事があがったら一緒に飲みにいこうぜ!」
「ああ、お前とならいい酒が飲めそうだ」
二人の兵士はお互いの肩をバンバンと力強く叩き、励ましあった。
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆ ☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆ ☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
すみません、なんか体調悪化でぐるんぐるんしております。
今回はちょっと2人の兵士さんにスポットをあててみました。
無駄に長くなってしまってごめんなさい;
お話の続きをお待ちの方は↓にある、『拍手』をぽちっと押して
くださいまし♪
それが『話の続きまってるよ』の合図になっております。
※コメントが苦手な方はコメントなしの押し逃げでOKです
もちろん拍手ではなくコメントでも大歓迎です(`・ω・´)ノ
廊下に置いてあったランプを持って、ゆっくりと階段の方へ
移動をしながら話し始めた。
「一応城にも報告はした方がいいだろうか」
「いや、そこまでの必要はないだろう。所持品も問題無しだし、
場所は地下だ。仮に脱走するのにどこかに穴を掘るとしても、
この塔の周囲は硬い岩盤だから、火薬で爆破でもしない限り抜け
道なんて作るのは無理だろう。手作業で掘ったとしたら、それこそ
何年かかるかわからないし、それだったら手がマメだらけになって
るはずだから、手を見ればすぐに判る。あの3人のようにマメひと
つない手ではないさ」
「そうだよな。それにあの格好・・・普通脱走するのにドレスやら
正装やらなんて着ないよな。普段着てるものの方が断然動きやすいし」
「うむ。常識ある人ならば、もっと動きやすくて闇に溶け込めるような色の
服を着るだろう」
「うんうん、常識ある人なら・・・・」
そう口にした兵士達の脳裏にチラリとシェリルの顔が浮かぶ・・・。
「・・・やっぱり一応報告だけしておくか」
「・・・そうだな」
二人は顔を合わせると大きくため息を吐いた。
あの3人を見張り、脱走や妙な真似をさせないこと。
外部から不審者が侵入するのを防ぐこと。
それが塔の見張りとしての仕事だ。
だが、何かが心に躊躇いを生む。
デイジー女王のことは国中みんなが敬愛している。
別に悪政を強いるわけでもなく、国を愛し大事にしている素晴ら
しい女王。
だが罪のないジョーカーやシェリルを死んだように見せかけ、
陰で幽閉している女王。
偽りの葬儀が行われた時には、国民はそれは深く嘆き悲しんだ。
先代のグレイス女王の逝去から立て続けの悲しみ・・・国民に
愛されていた愛らしい小さな兄妹の死。
そのせいで国は一時期重く沈んでいたが現女王がとても頑張った
おかげで国は明るい笑顔を取り戻していた。
その懸命な姿勢が高く評価されたおかげで、国内には一度だって
内乱が起こったり、女王に反旗を翻す等という者はでなかった。
もしそこで、あの二人がそのまま暮らしていたとしたら・・・
現在この国はおそらく荒れていたかもしれない・・・。
息子に国を譲りたい一心のデイジー女王、先女王の忘れ形見の
王位継承権第一位と第二位をもつ二人。
そこに派閥が生まれ、争いの元となるのは誰が考えても理解
できるだろう。
そうなっていけば戦がおこり、この国はどんどん荒廃していって
しまうだろうことはとても安易に想像がつく。
もちろんデイジー女王の中にもその恐怖は心底あったので、
そうなる前にと偽の兄妹死去を結論として出したのだ。
おかげで今、国民はあの二人がここでどんな生活をしているの
かも知らず、憂うこともなく、幸せにくらせている。
それはここを衛る兵士達にとっても喜ばしいこと・・・。
けれど・・・自分達は真実を知っている。
国民が笑えるようになった陰で、この幽閉された塔のなかで
ひっそりと咲く2つの薔薇を。
簡単に言ってしまえば、自分達だってみんなの幸せの為だから
・・・と自分に言い聞かせて塔の中に隠される重大な秘密を隠蔽
する手伝いをしているようなものだから、今更女王を裏切って、
国を荒らして・・・などという行為はできようはずがない。
それでもあの二人に触れるたびに、神に祈りたい気分になってくるのだ。
「なぁ・・・知ってるか?」
「ん?」
先に階段を上り始めた兵士が顔をまっすぐに前方へ向けたまま、
声を潜めて呟いた。
「ジョーカー様もシェリル様も・・・必要以上に俺達に関わって
こない理由」
「人見知り・・・とかじゃないよな」
「Gさんに前にちらっと聞いたことがあってさ、『あのお二方は
「自分達にもし兵士さんたちが必要以上に関わってしまって、
女王の怒りをかうことがあってはいけない」ととても心配して
おられるのです。だからどうぞ、懐かないご様子のお二人をお嫌い
にならないでさしあげてください』ってさ・・・・」
「そっか・・・・窮地に立たされても、優しさを忘れない方たちなんだな」
「「・・・・・・」」
黙り込んだ二人の兵士。
恐らく胸中は非常に似た感情が渦を巻いているだろう。
「・・・なぁ、アルフ」
「どうしたヴェタ?珍しくその名前で呼ぶなんて」
「俺教会の神父の前では話すことができない懺悔があるんだ。
今ここで懺悔してもいいかな」
「・・・それを俺に聞けと?」
「お前にしか言えない懺悔なんだ」
「・・・しょうがねぇな・・・。言ってみなその懺悔ってやつを」
アルフと呼ばれた兵士が近くの壁に凭れ掛かり目を閉じるとヴェタ
と呼ばれた兵士が床に膝をつき、手を胸の前で組むと、口を開いた。
「俺はもうここまで善悪の区別をつけれないままに、この仕事を請け
負ってやってきたが、本心を今いっても許されるのなら・・・・
あの優しく悲しい兄妹と、それをずっと陰ながら傍について守ってきた
Gさまにも・・・逃げる場所があるのなら、いっそ無事に逃げてほしいと
思っている・・・・これが本心だ」
「・・・・・」
「すまんな、こんな懺悔をきかせてしまって。もう絶対口にはしないから、
君の胸の内にしまっておいてくれ」
「ああ、そんな心配はいらんぞ。・・・実は俺もお前と同じ気持ちで今まで
ずっとこの塔を衛る兵士をしていたんだ」
「!?なんだ、お前も同じ気持ちだったのか」
「・・・・かといって俺らが手引きをするわけにはいかないがな」
「・・・お城に知らせには行こう。ただしもう深夜なので緊急の伝書鳩は
使えない。見回りの兵士も今夜は城に借り出されていて、そいつらが戻る
までは俺とお前の二人だけしかいない。こういう場合にはどうするんだっけ?
マニュアルでは」
「確か、緊急以外のことであれば交代の要員が到着するまでは、そのまま
待機せよ。だったよな」
「んじゃ急ぐこともないってことだから、とりあえず伝書鳩だけとばして
おけば問題ないだろう。まぁ・・・夜だから着くのは朝になると思うが」
二人で段取りを気にしつつ、ニヤリと笑いあう。
「今日仕事があがったら一緒に飲みにいこうぜ!」
「ああ、お前とならいい酒が飲めそうだ」
二人の兵士はお互いの肩をバンバンと力強く叩き、励ましあった。
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆ ☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆ ☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
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2010.01.28 *Thu
Secret Garden13
「ここにいる理由はよく解りました。ですが塔の規則で、お二人が
普段とは違う場所で何か普段と違うようなことをしていた場合には、
塔から出ることが許されていないジョーカー様の簡単な所持品の
チェックをさせていただくと決まっているので・・・申し訳ないの
ですが・・・」
「かまわないよ」
申し訳なさそうに所持品のチェックを申し出る兵士にジョーカーは
快く応じた。
「では、何かお持ちのものがあればこちらへ」
そう言われてジョーカーは胸の内ポケットからトランプ一組とポケット
チーフ、そして帯剣ベルトに挿してあったオルドローズの紋章の剣を
差し出した。
兵士の内の1人がそれを受け取り、もう一人がジョーカーの身体を
左右からポンポンと叩き、ボディチェックを始める。
幽閉されているとはいえ、王位継承権第一位の王子のボディチェック
なんて本当は兵士だってしたくはないだろう・・・。
だがジョーカーにとって、身体の所持検査よりも気になるのは検品の方だ。
あの剣がオルドローズの紋章の剣だと解るとは思えないが、それでも何か
問題があれば、没収されてしまうことだろう。
持っていたトランプにしてもジョーカーの大事なマジック(手品)の相棒だ。
シェリルがピアノに光を見出した様に、ジョーカーはマジックに光を見出した。
唯一所持していたトランプはマジックの道具の中でも、物心ついた時から
一時も放した事がないというくらいジョーカーが大事にしているカード。
今回はたいしたものは仕込んでいないので、チェックされても不都合は
なかったが、それでも心配な部分はあった。
「失礼いたしました」
そう言ってボディチェックをしていた兵士がジョーカーから離れ、預かった
もののチェックに加わる。
しばし、兵士二人でその品をチェックし、『トランプとポケットチーフには
問題なしだ』『その剣は?』『こちらはどうやら剣先も刃もない装飾用の
摸造刀のようだな』『そうか、では問題なしだな』『ああ』・・・と会話をし、
問題無しの結論を出してそれを元の状態に戻すと跪き、ジョーカーへと
差し出した。
「大変失礼な事を・・・どうぞご容赦くださいませ」
「それが君たちの仕事なのだから、気にしなくていいよ」
所持品を戻されてホッとした表情を浮かべたまま、戻された品々を元の
場所へと設置していく。
「それともう一つだけ、大変失礼なことをお願いするのですが、ジョーカー
様を除いたシェリル様とG様には手をみせていただきたく、お願いいたします」
「手?・・・手だけでいいの?」
「はい」
「わかったわ」
そう言いながらシェリルは白く美しい手を兵士の方へ差し出した。
それに倣い、Gもいつも愛用している白い手袋を外して小脇に抱え、兵士達へ
手を向ける。
「では・・・失礼いたします」
兵士の1人がその二人の手に触れ、指の付け根や指のあたりを簡単にさわり
、確かめるとすぐに一歩下がり頭を下げた。
「ありがとうございました。どうぞ手袋をお嵌めください。持ち物チェックも
問題なしですし、理由もわかりました。ここでダンスの練習をなさっている
ことを他の兵士達にも伝えておきますので、何かございましたら、ご遠慮なく
お呼びください」
「ああ、そうさせてもらうよ。ありがとう」
「では、他も回らなくてはなりませんので、これで」
そういって二人の兵士はドアから廊下に一度でて、再び3人の方を向き、深く
一礼をしてドアを閉めた。
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆ ☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆ ☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
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塔から出ることが許されていないジョーカー様の簡単な所持品の
チェックをさせていただくと決まっているので・・・申し訳ないの
ですが・・・」
「かまわないよ」
申し訳なさそうに所持品のチェックを申し出る兵士にジョーカーは
快く応じた。
「では、何かお持ちのものがあればこちらへ」
そう言われてジョーカーは胸の内ポケットからトランプ一組とポケット
チーフ、そして帯剣ベルトに挿してあったオルドローズの紋章の剣を
差し出した。
兵士の内の1人がそれを受け取り、もう一人がジョーカーの身体を
左右からポンポンと叩き、ボディチェックを始める。
幽閉されているとはいえ、王位継承権第一位の王子のボディチェック
なんて本当は兵士だってしたくはないだろう・・・。
だがジョーカーにとって、身体の所持検査よりも気になるのは検品の方だ。
あの剣がオルドローズの紋章の剣だと解るとは思えないが、それでも何か
問題があれば、没収されてしまうことだろう。
持っていたトランプにしてもジョーカーの大事なマジック(手品)の相棒だ。
シェリルがピアノに光を見出した様に、ジョーカーはマジックに光を見出した。
唯一所持していたトランプはマジックの道具の中でも、物心ついた時から
一時も放した事がないというくらいジョーカーが大事にしているカード。
今回はたいしたものは仕込んでいないので、チェックされても不都合は
なかったが、それでも心配な部分はあった。
「失礼いたしました」
そう言ってボディチェックをしていた兵士がジョーカーから離れ、預かった
もののチェックに加わる。
しばし、兵士二人でその品をチェックし、『トランプとポケットチーフには
問題なしだ』『その剣は?』『こちらはどうやら剣先も刃もない装飾用の
摸造刀のようだな』『そうか、では問題なしだな』『ああ』・・・と会話をし、
問題無しの結論を出してそれを元の状態に戻すと跪き、ジョーカーへと
差し出した。
「大変失礼な事を・・・どうぞご容赦くださいませ」
「それが君たちの仕事なのだから、気にしなくていいよ」
所持品を戻されてホッとした表情を浮かべたまま、戻された品々を元の
場所へと設置していく。
「それともう一つだけ、大変失礼なことをお願いするのですが、ジョーカー
様を除いたシェリル様とG様には手をみせていただきたく、お願いいたします」
「手?・・・手だけでいいの?」
「はい」
「わかったわ」
そう言いながらシェリルは白く美しい手を兵士の方へ差し出した。
それに倣い、Gもいつも愛用している白い手袋を外して小脇に抱え、兵士達へ
手を向ける。
「では・・・失礼いたします」
兵士の1人がその二人の手に触れ、指の付け根や指のあたりを簡単にさわり
、確かめるとすぐに一歩下がり頭を下げた。
「ありがとうございました。どうぞ手袋をお嵌めください。持ち物チェックも
問題なしですし、理由もわかりました。ここでダンスの練習をなさっている
ことを他の兵士達にも伝えておきますので、何かございましたら、ご遠慮なく
お呼びください」
「ああ、そうさせてもらうよ。ありがとう」
「では、他も回らなくてはなりませんので、これで」
そういって二人の兵士はドアから廊下に一度でて、再び3人の方を向き、深く
一礼をしてドアを閉めた。
☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆ ☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆ ☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆
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2010.01.28 *Thu
ニューマシン到着
急いでほしいと涙ながらに訴えたのがよかったのか(…)予定より
数日早くマシンが到着いたしました。
が・・・データは残っているものの、ソフト類は全部いれなおし。
メーラーの設定も全部やりなおし。
IME辞書に入れてあった顔文字も入れなおし。
オフィスもエディターも全部入れなおしorz
・・・いったいいつになったら、不便なくつかえる程度まで
調教しなおせるのでしょうか(涙
とりあえず今夜はブログに無事に書き込めるところまできたので
細かい設定はおきてからにします・・・。
早ければ明日の夜くらいには、ガーデンの続きをUPできるかも
しれません。
(テストを兼ねてですが;)
ああ・・・やっぱり自分のマシン(XP)はいいよぅ(泣)
数日早くマシンが到着いたしました。
が・・・データは残っているものの、ソフト類は全部いれなおし。
メーラーの設定も全部やりなおし。
IME辞書に入れてあった顔文字も入れなおし。
オフィスもエディターも全部入れなおしorz
・・・いったいいつになったら、不便なくつかえる程度まで
調教しなおせるのでしょうか(涙
とりあえず今夜はブログに無事に書き込めるところまできたので
細かい設定はおきてからにします・・・。
早ければ明日の夜くらいには、ガーデンの続きをUPできるかも
しれません。
(テストを兼ねてですが;)
ああ・・・やっぱり自分のマシン(XP)はいいよぅ(泣)
2010.01.21 *Thu
ご報告
PCショップからのお返事がきました。
焼けてしまっているので修理は無理
だそうですorz
仕方がないのでニューマシンを購入することにしたのですが
うぃんどうずのVISTAも7もどうにも私の好みではない・・・。
見た目は綺麗なのだけど、何をやっても重いのいただけない・・・。
ということで、自分の好みにカスタマイズしてもらうことに
いたしました。
OSをXPに積み替えてもらったり、グラボをのせかえて
もらったり、無事だったデータをPCにいれてもらったりと
いうカスタマイズに少々時間がかかるので、復帰は1週間後
くらいとなります。
こうやってたまに同居人の仕事用のPCをちょこっと使わせて
もらって覗くぐらいはできますが、お話の更新とかは時間的
にも無理なので、すみませんorz
どうぞ気長にお待ちくださいまし!
以上ロゼからの近況報告でした☆
焼けてしまっているので修理は無理
だそうですorz
仕方がないのでニューマシンを購入することにしたのですが
うぃんどうずのVISTAも7もどうにも私の好みではない・・・。
見た目は綺麗なのだけど、何をやっても重いのいただけない・・・。
ということで、自分の好みにカスタマイズしてもらうことに
いたしました。
OSをXPに積み替えてもらったり、グラボをのせかえて
もらったり、無事だったデータをPCにいれてもらったりと
いうカスタマイズに少々時間がかかるので、復帰は1週間後
くらいとなります。
こうやってたまに同居人の仕事用のPCをちょこっと使わせて
もらって覗くぐらいはできますが、お話の更新とかは時間的
にも無理なので、すみませんorz
どうぞ気長にお待ちくださいまし!
以上ロゼからの近況報告でした☆
2010.01.20 *Wed
緊急事態です
長年愛用していたPCが火を噴きましたorz
速攻で修理見積もりには出してみましたが、どのくらい修理に
かかるのか、費用はいくらかかるのか、今現在まったくわかって
おりません。
大変申し訳ございませんが、しばしこちらのブログの更新を
お休みさせていただきます;
できるだけ早めに修理から帰ってくるか、新しいマシンに
いく決意を固めるかで戻る速さは変わってくるかと思いますが
修理依頼したところからの連絡がきてみないと、なんともなりません。
くわしい状況をここにご報告できるのはそれからになります。
しばらくお休みになりますが、どうぞ忘れないでいてくださいorz
Rose'
速攻で修理見積もりには出してみましたが、どのくらい修理に
かかるのか、費用はいくらかかるのか、今現在まったくわかって
おりません。
大変申し訳ございませんが、しばしこちらのブログの更新を
お休みさせていただきます;
できるだけ早めに修理から帰ってくるか、新しいマシンに
いく決意を固めるかで戻る速さは変わってくるかと思いますが
修理依頼したところからの連絡がきてみないと、なんともなりません。
くわしい状況をここにご報告できるのはそれからになります。
しばらくお休みになりますが、どうぞ忘れないでいてくださいorz
Rose'